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生理痛は病気のサイン?種類別の原因を解説

2020年06月14日

生理時に痛みや不調を感じるといったことはよくあることですが、耐えきれないほどの生理痛を感じる場合には、病気のサインの可能性があります。生理痛は生理が終われば治まってしまうものですから、痛みのサインを見逃しがちですが、毎回痛みを感じるような場合には病気を疑うことが重要です。

生理前の不快症状は月経前症候群と呼ばれ、生理中の不快症状は月経困難症と呼ばれます。症状としては下腹部の強い痛み、腰痛の他お腹が張ったり、吐き気、頭痛、食欲不振、下痢といった感じる痛みの他、訳もなくイライラしたり気分が沈んだりするといったことも起こります。生理痛を引き起こす月経困難症には、機能性月経困難症と器質性月経困難症の二つのタイプがあり、それぞれに症状が異なります。

機能性月経困難症は、女性ホルモンやストレスなどの精神的な影響によって引き起こされるもので、子宮の入り口が十分に開かない場合や子宮を収縮させる物質が分泌されることがあります。この物質は子宮内膜で作られるプロスタグランジンと呼ばれるもので、子宮はもちろん周辺にある血管や腸管も収縮の影響を受けて痛みを感じます。臓器の収縮を伴うものですから、けいれんを伴うこともありますし、周期的に痛みを感じるものです。月経1日から2日目に出やすいもので、主に生殖器が十分に成熟していない10代から20代前半にみられます。身体が成長して成熟すれば症状は治まりますが、そうではない場合には治療で改善することが可能です。

機能性月経困難症の治療では、基本的には鎮痛薬による対症療法が中心ですが、重度の場合には漢方薬や子宮収縮抑制薬、精神安定剤などが用いられます。また低用量ピルも効果があります。いずれにしても成長とともに消えていくものですので、対症療法を行い成長によって治まるのを待ちます。

一方で器質性月経困難症は、子宮や卵巣など女性器に何らかの病気が発生していることが考えられ、20代後半以降にみられるものです。痛みは生理中に起こり持続性があります。病気としては子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症などがあります。子宮内膜症は子宮以外の場所、卵巣や腹膜などで増殖するもので、子宮筋腫は子宮で良性の腫瘍が発生するものです。また子宮腺筋症は子宮腺筋で子宮内膜が増殖します。いずれも良性のものですが、放置して重症化すると月経困難症がひどくなりますし、生殖能力にダメージを受けて不妊症の原因にもなるものです。

治療方法としては、薬物療法と手術療法がありますが、基本的には前者が用いられます。これは閉経すると、これらの症状が消えるためです。薬物療法では鎮痛薬や漢方を用いる他、低用量ピルを含めたホルモン補充療法が行われ、これらの病気がひどくなることを防ぎます。なお、器質性月経困難症は20代後半以降にみられるものですが10代からみられるケースも珍しくなくなっており、生理痛がひどい場合にはそれらの病気が起因していないか検査してもらうことが大切です。